印刷業の受注・工程管理をシステム化するには|よくある4つの悩みと解決策
印刷業の受注から製版・印刷・加工・納品までの工程管理をエクセルで回していませんか?進捗が見えない・納期に追われる4つの悩みと、システム化で変わることを解説します。
はじめに
「受注はエクセルの受注表、工程の進み具合はホワイトボードと口頭、納期は担当者の頭の中」——印刷会社では、受注から納品までの管理をこうした手作業で回しているケースがよく見られます。
印刷の仕事は、受注 → 版下・組版 → 製版 → 印刷 → 加工(断裁・製本など)→ 納品と、多くの工程を通るのが特徴です。案件が何十件も並行して進むうえ、それぞれ納期が違い、外注に出す工程もある。だからこそ「今どの案件がどの工程にあるのか」が見えないと、納期遅れや工程の抜けが起きやすくなります。
この記事では、印刷業の受注・工程管理でよくある4つの悩みと、システム化で何が変わるのかを、中小の印刷会社の目線でわかりやすく解説します。
この記事を読むとわかること
- 印刷業の受注・工程管理で起きやすい4つの悩み
- 進捗が見えなくなる原因
- システム化で工程の見える化・納期管理がどう変わるのか
印刷業の受注・工程管理でよくある4つの悩み
まずは「あるある」な悩みを整理します。心当たりがないかチェックしてみてください。
① 案件がどの工程にあるか分からない
多くの案件が製版・印刷・加工と並行して進むため、「今どの案件がどこまで進んでいるか」が全体で見えません。ホワイトボードや口頭での共有だと、聞かないと分からず、担当者が不在だと止まります。
② 納期の管理が担当者の頭の中
各案件の納期がバラバラで、しかも工程ごとに「いつまでに次へ回すか」の締めがあります。これが人の記憶に頼っていると、うっかり後回しにして納期に間に合わないことが起きます。
③ 外注に出した工程の状況が見えない
製本や特殊加工を外注に出すと、「いつ戻ってくるのか」が追えなくなり、督促が遅れて全体の納期に響きます。社内工程と外注工程がバラバラに管理されているのが原因です。
④ 受注情報が各工程に正しく伝わらない
用紙・サイズ・部数・色数・加工指示といった仕様が、受注表から各工程へ手や口で伝わるうちに、伝達ミスや刷り直しが起きます。1件の伝達ミスが、材料と時間の大きなロスになります。
なぜ進捗が見えなくなるのか
印刷業の進捗が見えなくなる根本は、「受注情報」と「工程の進み具合」が別々に管理されていることにあります。
受注はエクセルの受注表、工程はホワイトボード、外注は担当者の記憶——と情報がバラバラだと、「この案件は今どこで、あと何の工程が残っていて、納期に間に合うのか」を一目で把握できません。案件が数件なら頭で追えても、何十件も並行すると人の管理では限界が来ます。
つまり印刷業の工程管理の本質は、受注から納品までの全工程を1本の流れとしてつなぎ、案件ごとの進捗と納期が見える仕組みを作ることなのです。
手作業管理とシステム化後の比較
| 項目 | 手作業管理 | システム化後 |
|---|---|---|
| 案件の進捗 | ホワイトボード・口頭で聞く | 一覧でどの工程にあるか見える |
| 納期管理 | 担当者の記憶頼み | 工程ごとの締めと納期を自動で管理 |
| 外注工程 | いつ戻るか追えない | 外注の依頼・戻り予定を見える化 |
| 仕様の伝達 | 受注表から手・口で伝える | 受注情報が各工程にそのまま連携 |
システム化で変わること
これらの悩みは、受注から工程までをつないで管理するシステムで大きく改善できます。
案件の進捗が一覧で見える
どの案件が今どの工程にあるかが一覧画面で見えるため、担当者に聞かなくても全体の状況がつかめます。工程の抜けや滞留にも気づきやすくなります。
納期と工程の締めが管理できる
案件ごとの納期から逆算して、各工程の締めが見えるようになります。「この案件は今日中に印刷へ回さないと間に合わない」といった判断が、記憶に頼らずできます。
社内工程と外注工程が一本で見える
外注に出した工程も、依頼日・戻り予定として同じ画面で管理できます。外注の戻り遅れを早めに督促でき、全体の納期を守りやすくなります。
受注情報が各工程に正しく伝わる
用紙・サイズ・部数・加工指示といった仕様が受注時に登録され、各工程はそれを見て作業します。手や口の伝達によるミスや刷り直しが減ります。
具体例:並行案件が増えて工程が回らなくなった印刷会社のイメージ
たとえば、受注表とホワイトボードで工程を管理していた印刷会社が、繁忙期に並行案件が増えて、どの案件をどの順で進めるべきか分からなくなり、納期遅れが続いた——というのはよくある話です。受注から工程までをつないだ仕組みにすると、案件ごとの進捗と納期が一覧で見えるため、優先順位の判断がしやすくなり、工程の滞留や納期遅れを早めに手を打てるようになります。
システム化でできること(主な機能)
印刷業の受注・工程管理をシステム化する場合、たとえば次のような機能が考えられます。すべてを最初から作る必要はなく、御社の業務に合わせて必要なものだけを組み合わせます。
- 受注登録:用紙・サイズ・部数・色数・加工指示などの仕様を登録
- 工程管理・進捗の見える化:製版・印刷・加工などの工程を案件ごとに管理
- 納期・工程締めの管理:納期から逆算した各工程の締めを表示
- 外注管理:外注工程の依頼・戻り予定を見える化
- 得意先マスタ・単価管理:得意先ごとの仕様や単価を設定
- 請求・売上連携:完了した案件を請求・売上へつなぐ
印刷業とあわせて見直されることが多い業務の例
工程・案件の管理は、受注や見積とも地続きです。次のような業務に心当たりがあれば、各記事もあわせてご覧ください。
小さく始めるなら、どの機能から
いきなり全部をシステム化しようとすると、費用も導入の負担も大きくなります。おすすめは、一番手間がかかっている業務ひとつから始めることです。
印刷業なら、多くの場合「受注登録と工程の進捗の見える化」から始めるのが効果を実感しやすいポイントです。案件がどの工程にあるかが見えるだけで、納期遅れと工程の抜けが最初に大きく減ります。
そこで効果を確認してから、外注管理 → 請求・売上連携、と段階的に広げていけば、無理なく投資を回収しながら進められます。
相談前に準備しておくとスムーズなもの
お問い合わせの前に次のものをご用意いただけると、より具体的で現実的なご提案ができます。もちろん「まだ何も決まっていない」段階でのご相談も歓迎です。
- いま使っている受注表のエクセルや工程の管理表(項目が見えると設計が早く進みます)
- とくに困っていること(進捗が見えない、納期遅れ、外注の追跡 など)
- 1日・1ヶ月あたりの案件数、工程の数などのおおよその規模感
- いつ頃までに・どのくらいの予算で進めたいかのご希望
これらが揃っていれば、初回のご相談だけでも概算の規模感までお伝えできます。
よくある質問
Q. うちの印刷は工程が特殊ですが、対応できますか?
A. はい。印刷業は会社ごとに工程の組み方や外注の出し方が違うのが当たり前です。まずは御社の実際の工程の流れをヒアリングし、それに合わせて設計します。既製のパッケージに業務を合わせるのではなく、いまの流れに近い形でシステムにするのが得意です。
Q. 現場の職人がパソコンに不慣れでも使えますか?
A. ご安心ください。工程の進捗更新は、タブレットで「この工程が終わった」ボタンを押すだけ、といった形にできます。現場の負担を増やさない入力方法から設計するのが、定着させるコツです。
Q. 費用はどれくらいかかりますか?
A. 内容によりますが、受注と工程の一元管理を中心としたExcel脱却で40万円〜、外注管理や請求連携まで含む業務効率化で80万円〜が目安です。詳しくは料金ページをご覧ください。
まとめ・次のアクション
印刷業の受注・工程管理でよくある悩みは、次の4つです。
- 案件がどの工程にあるか分からない
- 納期の管理が担当者の頭の中
- 外注に出した工程の状況が見えない
- 受注情報が各工程に正しく伝わらない
原因は、受注情報と工程の進み具合が別々に管理されていること。全工程を1本の流れとしてつなぎ、進捗と納期が見える仕組みに変えれば、これらは大きく改善できます。
「うちの印刷、工程管理をシステム化したらどう変わる?」という相談も大歓迎です。現状の受注から納品までの流れをお聞かせいただければ、規模感に合わせた現実的なご提案をいたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
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